僕は歌う事は好きですが、高校を卒業するまでは歌うのが凄く苦手でありました。
人前で歌うのがとても恥ずかしく音楽の授業や友達とのカラオケでも歌う事はありませんでした。
歌うのは苦手でもカラオケには友達と行っていたのですが、特に楽しいからではなく、むしろ付き合いで行っていました。
そんな僕は歌うのが苦手になったきっかけがあります。それは音楽の授業で歌のテストがあった時の事です。
そのテストの内容は、生徒が音楽の教科書から歌う曲を選んで、
先生がピアノで曲を弾き、みんなの前に出て歌うというテストでした。
中学の頃はじぶんを目立たせたいと思うもので
意外とみんな前に出て歌うことを楽しんでいました。
僕はそんな雰囲気に流されて、自分の順番が来るまで少しの緊張もありながら、
友達が歌っているのを面白がっていました。
ここまではよかったのですが、自分の番が近づくにつれて緊張が高まってくるのを抑えきれなくなってきました。
そうなるとネガティブ思考が頭をめぐり、クラスメイトにめちゃくちゃ音程を外すやつが出ることを強く願うのですが、みんなそれなりに歌うことが出来るのです。
誰か一人でも失敗してくれたら気が楽になるのに
と人として最低な奴が考える思考に陥りました。
しかしそんな願いも叶わず自分の番がついに来ます。
僕が選んだ曲は
[野に咲く花のように]
何を思ったか僕は、女性が歌っている歌を選択していました。
みんなの前で歌える歌を選ばずに教科書の中の好きな歌を選んでしまいました。
そして僕の番が来ます。
みんなの視線を過剰なまでに意識しています。
そんな僕が先生に「野に咲く花のように」を告げるとクラスメイトが少しざわめきました。
そうです、
なんでその歌選んだのっていうざわざわした空気がながれているのです。
僕はその空気をいち早く察知した時にはもう先生による伴奏がはじまっていました。
そして歌い始めっから音を外してしまいました。
それを意識してさらに声は出ず。
そして僕はその伴奏を聞きながら歌わないという決意を下します。
先生の伴奏が無情にも流れます。
僕は教科書から目をそらすことが出来ず、
クラスメイトの冷ややかな視線を感じながら時間でいうと5分とないであろう時を
意識が朦朧となりながら耐え抜きました。
心の中で僕は叫びます。
こんなテストをするなんて
途中で伴奏を止めてくれればいいのに
みんなが出来るのに自分だけ出来ないんだ
と。
それから僕は歌うことを封印します。
友達とカラオケに行っても歌わず聴くだけに徹します。
友達とカラオケに行くことは楽しくないわけではありません。
ただ歌わない僕が楽しくないようにうつるのです。
高校性になって新しい友達が出来ても僕はカラオケに行くことはありませんでした。
この時はカラオケに行くこともなく、みんながカラオケに行くなら僕は家に帰るという徹底ぶりを見せつけるのです。
本当は友達と一緒にカラオケに行きたいのに….
これが本音でした。
しかし僕には音楽の授業での失敗をしたくない。
自分の番になって声が出なくて音楽だけが流れるのは恐怖でしかありませんでした。
一人でカラオケに行ってみる
そんな感じで過ごしていたある日転機が訪れます。
専門学校でできた友達と、カラオケに行くことになったのです。
その日は学校が休みで、夜からオールでカラオケをすることになりました。
カラオケで歌えるようになりたい僕はここは逃げてはダメだと思い、
カラオケで歌うということはどういうものか確かめるため、その日の昼間に一人でカラオケに行ってみました。
そこで世界は変わります。
とにかく自分が歌いたい曲を入れて歌ってみたら、マイクも力もあり、普通に歌っても声がハッキリと聞こえるじゃありませんか。
中学生の時の音楽のテストの時は声が出なかったのに、カラオケでは声が出る。
いつの間にか夢中になって歌っていて歌う事への抵抗感は消えてしまっていました。
僕は自分で歌うことが出来ないと決めつけていてのでした。
そしてその夜、本日二度目のカラオケで友達をカラオケをしっかり楽しむことができまし下し。
友達とのカラオケがこんなに楽しい事を初めて知った日になったのです。
克服したいと思うならやってみる
誰でも苦手なことはあります。
それでも心のどこかでやってみたいと思う気持ちがあれば、自分がやれる範囲でやってみる事で世界は変わるかもしれません。
僕みたいに人の目を気にして歌いたいけど恥をかきたくないから歌わないと決めつけていたら
歌う楽しさに気づくことはありません。
したいことがあるのに人の目を気にして出来ないというのは人生もったいないですね。
誰の人生でもありません。
自分の人生だからこそ、やりたいことはやって行く人生を生きたいものですね。
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